ロジャースコロシアムフォートワースます

　このビッグプロジェクトのリーダーとなったのは、若き土木技術者・田辺朔郎（さくろう）でした。水路を掘削して琵琶湖から水を引き、生活・産業用水に利用するという当初の琵琶湖疏水計画には、水力発電は組み込まれていませんでした。

　しかし、工事が開始されてまもなく、田辺朔郎はアメリカで水力発電の技術が開発されたことを知り、疏水の落差を水力発電に利用しようと思いつきました。このアイデアは市議会に受け入れられ、彼はアメリカに渡ってコロラド州アスペンの水力発電所を視察。2か月という短期間で技術を習得し、帰国後、日本初の水力発電所をみごとに完成させたのです。

　この蹴上発電所の電力を利用 することで、京都市は全国に先駆けて市電を開通させ、産業振興にも大いに貢献しました。東京遷都によって意気消沈していた京都を近代都市として再建したのは、一土木技術者の先見性によって実現した水力発電だったのです。

　ネットワーク障害の約半分は電源系のトラブルといわれます。そこで、近年、システム維持のため導入されるようになっているのがUPS（無停電電源装置）。バッテリに蓄えた電力をインバータ回路で交流に変換、停電時にも機器の動作を維持する装置です。地震などによって電力供給がストップしたときにも活躍します。